仙台で伝統的オステオパシーを行う私が「哲学」を学んだ先生について

―アンリ・O・ルウベットD.O.との出会い

オステオパシーには、さまざまな流派や技法があります。

けれど、長くこの仕事を続けてきて感じるのは、
本当に人の身体に深く関わる治療ほど、「技術」よりも「哲学」が重要になる
ということです。

私がそのことを体感として学んだのは、
アンリ・O・ルウベットD.O. というオステオパスとの出会いがきっかけでした。


「知の源泉に立ち返る」という姿勢

アンリ先生が一貫して大切にしていたのは、
新しいテクニックを追いかけることではなく、
オステオパシーの原点に立ち返ることでした。

師から弟子へと直接伝えられてきた感覚、
そして A.T.スティルや W.G.サザーランドが残した
オステオパシーの原典(テキスト)を丁寧に読み解くこと。

アンリ先生は、それらの文献を単に読むだけでなく、
歴史的背景や文脈を重視しながら深く掘り下げ、
重要なテキストについては 自ら翻訳まで行っていました。


サザーランドの系譜を受け継ぐ教師

アンリ先生は12年間にわたりアメリカに通い、

  • アラン・ベッカー
  • ヴィオラ・フライマン
  • アン・ウェールズ
  • ジェームズ・ジェラス

といった、サザーランドの直系とも言える教師陣から
直接教えを受けています。

つまり、
クラニアル・オステオパシーがどのように生まれ、
どのような意図で伝えられてきたのかを実体験として知っている
数少ないオステオパスの一人
です。

私はそのアンリ先生から、
5年間にわたりオステオパシーの哲学を直接学びました。


「治そうとしない」という選択

アンリ先生の教えの中で、
今も私の臨床の中心にあるのは、
「治そうとしない」という姿勢です。

  • 身体を無理に変えようとしない
  • 症状だけを追いかけない
  • 身体にすでに存在している調整力・治癒力を信頼する

オステオパシーとは、
何かを“する”治療ではなく、
身体が自ら働き始める条件を整える関わりなのだと
私は教えられてきました。


なぜ、強く押さないのか

当院の施術は、
いわゆる「強い刺激」や「矯正感」を求める方には
物足りなく感じられるかもしれません。

しかしそれは、
身体に起きている変化を尊重し、
必要以上に介入しないという選択の結果です。

アンリ先生から学んだのは、
「どこに触れるか」よりも
**「どの立ち位置で、どの意識で触れるか」**が
治療の質を決めるということでした。


今の臨床につながっているもの

私が現在行っている治療は、
流行のメソッドや即効性を売りにしたものではありません。

けれど、

  • 長年続く慢性的な症状
  • 原因がはっきりしない不調
  • いろいろ試したけれど変化を感じにくかった方

こうした方ほど、
この哲学に基づいたオステオパシーが
深く作用する場面を多く見てきました。

私の治療の根底には、
アンリ・O・ルウベットD.O. から学んだ
オステオパシーの哲学があります。

それは今も、
日々の臨床の中で生き続けているものです。

 

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