院長の是好日

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治療の目的

何の為に治療をするのでしょうか?

症状を楽にさせたいから

殆どの方がその様に考えると思います

私の行う伝統的なオステオパシーでは少し違います

よく当院ホームページのお問合せから、

この症状は改善しますか?良くなりますか?治りますか?とご相談されます

この様な質問は非常に多いです

この様な質問が悪いわけでありません

私の答えは明確で決まって、わかりませんとお答えさせて頂きます

そして『良い方向へ向かう助け』にはなると思いますとお答えさせて頂きます

オステオパシーと一言で言っても術者の考え方によっては全く別な物になります

私は5年間のオステオパシー教育の中で手技や方法ではなく

オステオパシーの哲学、原理原則に惹かれ、今ではその哲学を応用して治療にあたっています

その考え方は、病気を治そうとすることではなく、患者の健康を見つけなさい

この言葉が私の治療体系を大きく変える事になりました

私はすごく悩み、考え、もがきました

患者の健康とは何か?

5年間の卒業試験の一つであった哲学の論文にその事を書きました

そこで私が出した答えが『静寂』という言葉でした

患者の健康とは静寂である

私はこう考えます、

人間の体には目に見える肉体と、目に見えない空虚な肉体がある

生命のうちで目に見える肉体は20%、空虚な肉体が80%を占める

つまりは生命のうちで最も本質的な部分は目に見えない空虚な肉体であり

目に見える肉体は表現する場所でしかない

この様に考えるようになりました

慢性的な病気に苦しみ辛い思いをされている方が多くいられると思います

その様な方達に行われる医療の殆どは20%の肉体です

オステオパシーの原則である、健康を見なさい

この言葉がどれ程の意味を持つか

医師も患者も病気という狭い空間にフォーカスします

何とかしようとコントロールすればするほど空間は狭くなり違う場所に空間を作ろうとする

病気にフォーカスしているうちはこの現象が起こります

私は真逆の考えで患者さんの治療にあたります

患者さんの身体の指示に従っているとやがて静寂の世界に連れていかれます

その静寂の世界に全ての答えがあると私は思っています

そこに宇宙との繋がり、自然の力、愛があると

その静寂の世界こそが生命で、肉体は小さな物なのだと気付き

本当の自分とはもっと世界に開かれた存在であり、大きなものなのだと

私が行う伝統的なオステオパシーとは何かをする事ではなく

患者の健康に耳を傾け、大きな空間に身を置き

これまでフォーカスしていた病気ではなく全く別な方向である

健康という、居心地の良い、安心感に包まれた大きな空間で待つことにより

患者の意識の変容が始まるのだと考えています

それこそが患者の助けとなり、私の治療の目的であります。

少しでも多くの人達が苦しみから解放される手助けになればと思います

 

 

 

 

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